食後すぐの歯みがきはNG?酸性度の高い食べ物との上手な付き合い方

酸性の飲食物

こんにちは。静岡デンタルクリニックの浦野です。

最近、健康や美容への関心が高まり、「朝食にグレープフルーツを食べる」「毎日黒酢ドリンクを飲む」といった習慣を取り入れる方が増えています。ビタミン補給や疲労回復にはとても良い習慣ですが、実はお口の健康という観点からは注意が必要な点もあります。
今回は、酸性度の高い食べ物と歯みがきのタイミングについてお話しします。

なぜ「すぐの歯みがき」がNGなの?酸性と歯の意外な関係

歯の表面は「エナメル質」という非常に硬い層で守られています。このエナメル質は、人体の中で最も硬い組織のひとつといわれていますが、実は酸に弱いという大きな弱点があります。

レモンやグレープフルーツ、みかんなどの柑橘類、お酢、ワイン、炭酸飲料など酸性度の高いものを口にすると、お口の中は一時的に強い酸性になります。その結果、歯の表面のカルシウムが溶け出し、エナメル質が一時的にやわらかくなってしまいます。
エナメル質がやわらかくなっているタイミングで歯ブラシを使うと、エナメル質が削られて歯が薄くなり、摩耗してしまいます。これを繰り返すと、知覚過敏の原因になったり、歯の内部にある象牙質が透けて見えたりします。さらに、場合によっては象牙質がむき出しになり、むし歯のリスクが高くなることもあります。

唾液の力で歯を修復

唾液には、酸性に傾いたお口の中を中性に戻す「中和作用」や、溶け出したミネラルを歯に戻して修復する「再石灰化」の働きがあります。
酸度度の高いものを食べた直後は、エナメル質がやわらかい状態になりますが、時間がたつと唾液が働いて、お口の中を中和し、歯を元の状態に戻してくれます。そのため、酸性度の高いものを食べたり飲んだりした後は、食後30分〜1時間ほどおいてから歯みがきをするのが理想的です。
早く歯みがきをしたい場合には、お水でお口をゆすいで酸を洗い流し、少し時間をあけてから歯みがきをしましょう。

酸性度の高いものを楽しむための工夫

少しの工夫で、酸によるダメージを減らすことができるため、以下のことを心掛けましょう。

  • 「ダラダラ食べ」を避ける
    酸性度の高いものを長時間かけて食べていると、唾液による修復が追いつきません。時間を決めて食べるようにしましょう。
  • 他の食品と一緒に食べる
    ご飯やパン、乳製品など他の食品と一緒に食べることで、お口の中が急激に酸性に傾くのを防げます。
  • ストローを使う(飲み物の場合)
    お酢が入ったドリンクやスポーツドリンクなどは、ストローを使って飲むことで、歯に直接触れる時間を短くするのもおすすめです。

まとめ

健康のために取り入れている食習慣が、お口の健康に悪影響にならないよう、歯みがきのタイミングを意識しましょう。
当クリニックでは、患者さん一人ひとりの食生活に合わせた予防方法や、知覚過敏のケアについてもアドバイスを行なっています。
お口の健康状態が気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。