歯並びを整えて、心も体も健やかに

こんにちは。静岡デンタルクリニックの浦野です。
8月8日は「歯並びの日」でした。
8と8で「歯」が並ぶ語呂合わせや、笑い声の「ハッハッハッ」のイメージが、健康をテーマとした矯正歯科にふさわしいことから、日本臨床矯正歯科医会が制定しました。
歯並びは見た目の印象だけでなく、お口や全身の健康、そして心の状態にも大きな影響を与えます。
今回は、歯並びがもたらす健康効果と、8020(ハチマルニイマル)運動との関係についてお話しします。
歯並びが心と体に与える影響
歯並びが整っていると、歯みがきがしやすく、むし歯や歯周病の予防にもつながります。
一方で、歯並びが乱れていると、歯と歯の間に汚れがたまりやすいことに加えて、歯ブラシが当たりにくいため、みがき残しが増えやすくなります。
また、歯並びの乱れは、かみ合わせにも悪影響を及ぼします。
かみ合わせが悪いとかむ回数が減ることで唾液の分泌量が減り、食べ物の消化がしにくくなります。その結果、胃や腸など消化器系に負担がかかります。
さらに、顎のバランスが崩れることで、頭痛や肩こり、睡眠の質の低下、顎関節症などを引き起こす場合もあります。
8020(ハチマルニイマル)をかなえる歯並び
「8020運動」とは、80歳になっても20本以上の自分の歯を保つことを目標とした、厚生労働省と日本歯科医師会が推進している取り組みです。
自分の歯でしっかりかんで食べることで、むし歯予防や免疫力の向上、認知症予防、ストレス軽減など、さまざまな効果が期待できます。
また、健康な歯を守るためには、歯並びやかみ合わせが良いことが重要です。実際に、歯並びが悪い人は、歯並びが整っている人と比べて、8020を達成できる割合が低いというデータもあります。
さらに歯並びは、子どもの頃は問題がなくても、指しゃぶりなどのクセや生活習慣、むし歯などが原因で年齢とともに悪くなる場合があります。しかし、大人になってから歯並びを見直しても、決して遅すぎることはありません。
大人の矯正治療も広がっています
矯正治療は子どもが受けるものと思われがちですが、近年では大人の患者さんも増えています。特に、目立ちにくい透明なマウスピース型の装置などが登場したことで、治療中であることが周囲に気付かれにくくなり、見た目を気にせず安心して治療を受けられるようになりました。
一方で、子どもの場合は、成長期のうちに治療をはじめると、体への負担が少なく済むこともあるため、前歯が生え変わる7歳ごろに、歯並びやかみ合わせを確認することをおすすめします。
歯並びは一生の健康につながる
歯並びは見た目の美しさだけでなく、心と体の健康を支える大切な要素です。
8020を目指すためには、毎日の歯みがきや生活習慣の見直しに加えて、歯並びやかみ合わせの確認も大切です。
いつまでも自分の歯でおいしく食事をして、楽しく笑って過ごすために、今できることから少しずつはじめてみましょう。